妊娠計画を立てたら感染症の検査も必要
風疹と水痘検査など妊娠前に検査を
感染症の検査も早い段階で済ませておきましょう。妊娠前に調べておきたい感染症は、風疹や水痘、B型肝炎、トキソプラズマなどがあります。
検査から間が開き過ぎても問題ですから、「若い頃に受けたけど大丈夫だった」という方も、本気で妊娠計画をスタートする前に改めて感染症の有無を調べましょう。
もし妊娠直後にお母さんが風疹にかかってしまうと、胎児の心臓や脳に奇形が生じるリスク、耳が聞こえなくなるリスクが発生します。こういった先天性風疹症候群から赤ちゃんを守るためにも、妊娠する前に抗体検査で風疹抗体の有無を調べる必要があります。
特に気をつけたいのが、1979年〜1987年の間に生まれた女性で、この時期は風疹の予防接種が徹底されていなかった地域が目立ちます。
またいわゆる水疱瘡と呼ばれる水痘も、妊娠20週目を迎える前の初期の段階で感染してしまうと、赤ちゃんに深刻な影響が及ぶ可能性があります。皮膚瘢痕、低出生体重、脳皮質萎縮、四肢低形成、目の脈絡網膜炎など先天性水頭症症候群を発症する恐れが1〜2%の確率で上昇します。分娩1週間以内に水痘の症状が出てしまった妊婦さんは胎児に感染し重症化する可能性も覚悟しなければなりません。
B型肝炎とトキソプラズマ検査も妊娠前に
B型肝炎も母子感染する病気ですから、妊娠を予定している女性はパートナーの男性と共に検査を受けておくべきです。B型肝炎は血液感染以外にも性交渉でも感染しますから、夫婦揃って調べなければなりません。過去にお付き合いしていた男性にB型肝炎の疑いがある場合も、きちんと調べましょう。
その他、生肉や仔猫の便を通じて経口感染するトキソプラズマも、妊娠中妊婦さんが初めて感染してしまうと、赤ちゃんが脈絡網膜炎、水頭症などの先天性トキソプラズマ症を発症するリスクが伴います。